下請けゼロの整備工場が語る、下請けからの脱却法7選

倒産寸前だった借金20億円の家業を再建。1989年生まれ、慶應義塾大学卒、元外資系コンサルタント、現整備工場オーナー。

週に1〜2日ほど整備管理システムCarRideのアイデアをスタッフたちからもらうために出勤しています。

目次

当店は下請けゼロ

下請け整備が多くて先行きが不安だという整備工場様の参考になれば良いなという気持ちでこの記事を書きました。

当店は2018年6月の営業開始からディーラー、一般整備工場、保険会社、リース、レンタカーなどの下請け整備を一切行っていません。お客様の95%は一般個人顧客、残りの5%は一般法人顧客です。レッカー車も持ってないですし、引取・納車をすることもありません。

それでもちゃんと利益を出せています。

もちろん下請けをすることが悪いというわけではありません。ですが下請けに依存した経営は将来に大きなリスクを残します。下請け比率をうまくコントロールしながら、利益の最大化を目指すことが大切です。

ちなみに当社は2020年9月時点では下請けゼロですが、稼働率に余裕があるので少しずつ下請け整備を増やして行こうかなと思っています。

下請け整備のメリット

経営が安定する

最初に下請け契約をするだけで、その後は黙っていても仕事が回ってきます。「暇だったらどうしよう」という不安が解消されるのも大きいですね。「毎月これくらいの売上が見込めるな」というのが分かるので経費の組み立てもしやすくなります。

繁閑の差を埋められる

一般顧客は繁閑の差が激しく、忙しくなったかと思えば急に暇になります。忙しくなったときの整備を暇なときに持ち越せれば良いのですが、そんなことはできません。待ち時間が多くなれば一般顧客は帰ってしまいます。このような繁閑の差を都合よく埋められるというメリットが下請け整備にはあります。

下請け整備のデメリット

レバーレートが低い

整備工場の一般顧客向けのレバーレートは8,000円くらいだと思います。

ですが、とある整備工場の経営者様と話していたら「Bレンタカーから下請け契約をレバーレートで3,500円で打診されたけど断った」とおっしゃっていました。他のレンタカー屋さんもだいたい同じような感じだと思います。

レンタカー事業で利益を出そうと思ったら事業開始後に容易にコントロールできる整備・点検・車検費用を極力削ろうとするのは当然です。悲しいことに下請けは安く買い叩かれる場合があります。

お金にならない付随作業がある

下請け整備には一般顧客だと発生しないような面倒な作業が発生します。そのようなお金にならない付随業務で業務がいっぱいいっぱいになることも。

  • 引取・納車
  • 緊急時の優先対応
  • 相手の様式に合わせた見積書・請求書の発行

経営リスクになる

一般顧客を1人失っても経営に大きな影響はありません。ですが、売上の10%を占めるような顧客を失えば経営危機に直結する可能性もあります。

下請けを避けづらいケース

一般顧客をたくさん集客したいと思っていてもそれがなかなか難しいケースがあります。

アクセスが悪い

主要道路から大きく外れていたり、周りに住宅街が無かったりすると一般顧客を集客するのは難しいです。整備工場はコンビニよりも遥かにたくさんあるので、わざわざアクセスの悪い整備工場に行こうなんてお客様は思わないです。

待合スペースを確保できない

整備工場に待合スペースがなく、周辺に増設する土地がない場合も一般顧客を集客するのは難しいです。

下請けからの脱却法

下請けから脱却するためには顧客満足度が鍵になってきます。法人顧客だったら我慢してくれることも個人顧客は我慢してくれません。

改善すべきポイントはたくさんありますが、一言で言うと「女性が来てくれる整備工場にする」ということです。女性顧客は男性顧客に比べて細かいことに気付きやすく、安心感や清潔感という整備工場が苦手なポイントを重要視します。女性顧客が来店してくれる整備工場であれば男性顧客も問題なく来店してくれます。

音楽やテレビをつける

無機質な作業音だけが響く工場はカッコイイですが、何か怖さや気まずさを感じます。なので何か音楽をかけたり、テレビをつけたりした方が良いです。

個人的にオススメなのはカフェなんかで流れているオシャレな音楽です。ただ著作権だけには気をつけてください。JASRACが来て10年分の著作権料を取られたりしないように…。ネットを探せば著作権フリーな音楽がいくらでもあります。

待合スペースをオシャレにする

青白い照明にパイプ椅子とガラステーブル。男臭い雑誌とタバコの匂い。この手の整備工場はマニアックな男性顧客をよっぽど掴んでいないとドンドン売上が減っていきます。ですが安心してください。オシャレにするのは簡単です。

  • 照明をオレンジにする
  • 観葉植物を置く(世話を出来ないなら高品質な人工観葉植物でも)
  • 合皮のソファを置く(布や本革にくらべて掃除が楽です)
  • 待合スペースのニオイを消す

待ち時間の苦痛を減らす

フリーペーパーや雑誌を置くだけで待ち時間の苦痛をある程度和らげられます。もちろん車の雑誌だけでなく、主婦の方が読むような雑誌も揃える必要があります。どの雑誌を買うべきか分からない場合は本屋の店員さんに聞いたらすぐに教えてくれます。

分かりやすい整備説明をする

世の中の整備工場の大半は「説明」という概念をどこかに捨て去っています。受け付けをして、整備をして、お会計をして、請求書を渡して終わり。なので分かりやすい整備説明をすればすぐにリピーターになってくださいます。

店舗を目立たせる

ある程度交通量のある場所に整備工場がある場合には簡単に効果がでるのがこちら。交通量がある立地というのは固定資産税だったり賃料だったりが高いわけで、それをフルに活用しない手はないですよね。

  • のぼりを設置する
  • 横断幕を設置する
  • 照明付きの看板を設置する

ネットから集客する

60歳未満の多くの方がネットから情報を収集しています。特に車検やタイヤ交換などのように出費の大きなときはネットでいくつもの整備工場を比較検討してから来店します。なので、そのような方達から選ばれるようなネット広告やホームページをつくれば簡単に一般顧客を集客できます。

持ち込み取付に対応する

持ち込み取付はやっているところは意外と少ないです。ディーラーとかカー用品店とかはは結構嫌がるので明確なビジネスチャンスとなります。商品を通販で買って整備工場をネットで調べて持ち込むというのが大半なので、ネット集客との相性が特に良いです。